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タイトル |
帝国 その世界史的考察(テイコクソノセカイシテキコウサツ) |
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国家の主権が脅かされる世界情勢のなか、帝国論の再検討が進んでいる。本書は、歴史社会学の重鎮による「帝国」論入門の決定版。古典的な陸上帝国、「大航海」時代後の海外帝国、支配・被支配の関係性、「国内植民地化」問題、生き続ける帝国的統治までを射程に入れ、「多民族帝国から国民国家へ」という単線的な歴史像を刷新する。
序 文
謝 辞
第1章 時間と空間のなかの帝国
定義の問題ーー意味のグループ
古代、古典古代、近代の帝国ーー帝国の歴史における二つの分水嶺
第二の分水嶺ーーヨーロッパの帝国主義
第2章 東洋と西洋の帝国の伝統
帝国移動(translatio imperii)--「永遠のローマ」
中華帝国ーー「中心の王国」
中華帝国の成長
イスラームの帝国
第3章 支配者と被支配者
対立と適応
宗主国と植民地ーー陸上帝国と海外帝国における距離の問題
支配者・入植者・先住民
第4章 帝国、ネーション、国民国家
ネーション、国民国家、ナショナリズム
帝国としての国民国家
国民国家としての帝国
帝国から国民国家へーー自然な過程か?
帝国とナショナリズム
国民国家に対立する帝国ーー原理的な差異
第5章 衰退と滅亡
修辞的な装置か?
中国と帝国の終焉
ヨーロッパの陸上帝国の没落
脱植民地化と海外帝国の終焉
第6章 帝国後の帝国
帝国の遺産
陸上帝国の遺産
海外帝国ーーポストコロニアルの条件
宗主国社会における帝国のその後
帝国に未来はあるのか?
「アメリカ帝国」--帝国としてのアメリカ?
訳者あとがき
参考文献
読書案内
索 引