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タイトル |
ヒューマニティーズ 経済学(ヒューマニティーズケイザイガク) |
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はじめに
一、社会認識の学としての経済学──経済学は社会の役に立つのか
㈠ 「科学」としての経済学
㈡ 効率性と公平性──科学にとっての価値の問題
㈢ グローバリゼーションのインパクト
㈣ 「概念装置」としての経済学
市場と国家/経済学における「自然の体系」と「人為の体系」/ 「金融経済」と「実物経済」の二分法/経済システムを担う主体は誰か/動態的視点の重要性──今後、資本主義経済システムはどのように変わっていくのか
二、経済学はどのようにして生まれたのか──そして、それはどのように発展を遂げたのか
㈠ 経済の再生産と資本蓄積
ケネー「経済表」と租税による社会改革/アダム・スミスにおける「自然的自由の体系」と国家/リカードの資本蓄積論と租税転嫁論
㈡ 資本蓄積と貧困・搾取・恐慌──マルクスの経済学
資本主義経済の基本問題/マルクスによる資本主義経済分析/マルクス以降の資本主義とマルクス経済学
㈢ 「私的なもの」と「社会的なもの」の乖離──ピグーによる市場介入の経済学
資本主義経済システムの変貌と「自由放任の終焉」/所得再分配と累進所得税の正当化
㈣ 資本主義の不安定性と「人為の体系」の確立──ケインズの経済学の革新性
「豊富の中の貧困というパラドクス」/投機がもたらす資本主義の不安定性/ 「自然の体系」から「人為の体系」へ
㈤ 技術革新と資本主義発展のビジョン──シュンペーター『経済発展の理論』
三、経済学の未来はどうなるのか──または、経済学はこれから何を考えていくべきか
㈠ 変容する国家と市場の関係
市場を補完する国家/ 「公正な競争ルール」としての規制/ 「規制国家」が果たす積極的な役割
㈡ 「実物経済」の「金融経済」に対する優位
二〇世紀的現象としての「実物経済」と「金融経済」の分離/ 「人為の体系」としてのブレトンウッズ・システム/新たな「人為の体系」への復帰の必要性
㈢ 「ケインズ連合」の崩壊
㈣ 資本主義の未来とその「非物質主義的転回」
資本主義の将来ビジョン/ 「わが孫たちの経済的可能性」/ 「非物質的労働」論
四、経済学を学ぶ意味とは何か──読者への期待を込めて
五、経済学を学ぶために何を読むべきか
おわりに