ジャズ演奏を裏から支えるピアノを手掛かりに、全く新しい切り口からジャズの歴史をたどる。外国語文献を駆使し、印象論を越えた、具体的な聴きどころ、鑑賞のヒントに満ちた、類書のないジャズ論。繰り返し聞いていた演奏が、新鮮に聞こえてくる! 上巻は、ジャズの誕生からビバップ、クールジャズの成立まで。
序 章
第一章 ジャズピアノの基礎知識
第一節 ジャズの美学とピアノの問題点
第二節 ジャズの中のブルース
第三節 ブギウギ
第四節 ジャズピアノを語るための基礎知識
第五節 聴き方の練習
第二章 「古臭い」ジャズを聴け!--ラグタイムからストライドまで
第一節 「古い」ジャズについて
第二節 ラグタイムを見直そう
第三節 マーチングバンドにピアノはないーージェリー・ロール・モートンの貢献
第四節 ハーレム流ラグタイム
第三章 ビバップ以前のモダニスト達
第一節 高飛び込みのピアニストーーアール・ハインズ
第二節 絵描き vs. ドラマーーーデューク・エリントンとカウント・ベイシー
第三節 エリントン楽団
第四節 ベイシー・バンド
第五節 優 美ーーテディ・ウィルソン
第四章 ピアノの巨人ーーアート・テイタム
第一節 Musician's musician
第二節 テイタムのピアノスタイルの特徴
第三節 テイタム前衛論
第五章 モダンジャズピアノ史概観(1)--ビバップとクールジャズ
第一節 ビバップ周辺のピアニスト達
第二節 ビバップピアノ
第三節 静かに燃えるーークールジャズ
第四節 ジョン・ルイスとMJQ
注
索 引