|
タイトル |
葉山嘉樹短篇集(ハヤマヨシキタンペンシュウ) |
|
葉山嘉樹(1894-1945)は、長篇『海に生くる人々』で知られているが、短篇小説でその本領を発揮した。葉山は虐げられた弱者、庶民、労働者を丹念に描き続けた。そこには、当時の日本文学が掬い切れなかった人間の破滅への衝動、思索的な内面性、文体・表現の斬新さ…、まったく独自の世界がある。 全短篇から、新編集により精選。葉山文学の真面目が初めて立ち上がる。
セメント樽の中の手紙
淫売婦
労働者の居ない船
天の怒声
電燈の油
人間肥料
暗い出生
猫の踊り
人間の値段
窮 鼠
裸の命
安ホテルの一日
注 解
解 説……………道籏泰三
略年譜