火焔山の炎をおさめ,祭賽国を乱す妖怪をとらえ,道々,恩沢をもたらしつつ歩を進める一行の行く手にたちはだかるは荊棘嶺.八戒はおおまぐわを振り回し,悟空とともにいばらをかきわけ,夜を日に継いで師匠を導く.またも日が暮れかかるころ,折よくあらわれた廟の前で馬を降りた三蔵を,一陣の妖風がさらう.改版.全10冊.
第六十一回猪八戒 牛魔王退治を助けだちすること孫行者 芭蕉扇奪取も三たびになること
第六十二回不浄を滌ぐために塔を掃くこと心身を修めんとて魔を縛すこと
第六十三回二僧 怪を掃蕩して龍宮を鬧すこと群聖 邪を除去して宝貝を獲ること
第六十四回荊棘嶺にて悟能 力を努くすこと 木仙庵にて三蔵 詩を談ずること
第六十五回妖邪 いつわって小雷音を設けること四衆 いずれもが大厄難に遭かること
第六十六回諸神 毒手に遭うこと弥勒 妖魔を縛ること
第六十七回駝羅荘を大衕の汚穢より脱すること
第六十八回唐三蔵 朱紫国にて前世を語ること孫行者 三折肱もて国王を診ること
第六十九回心主 夜間に薬物を修うること君王 筵上に妖邪を論ずること
第七十回妖魔の宝 煙沙火を放つこと悟空の計 紫金鈴を盗むこと
訳 注