火焔山の炎を収め,祭賽国を乱す妖怪を捕えた一行の行く手を次に遮るは荊棘嶺.弟子どもはいばらの道をかきわけ,夜を日に継いで師匠を導く.またも日が暮れる頃,馬を降りた三蔵を一陣の妖風がさらう.改版.全10冊.
第七十一回行者 名を仮りて怪物を降すこと観音 像を現じて妖王を伏すこと
第七十二回盤糸洞にて七情 本を迷わすこと濯垢泉にて八戒 形を忘れること
第七十三回旧恨に因りて再び災毒を生むこと妖魔に遇えど幸い金光を破ること
第七十四回李長庚 魔物の酷さを伝えること孫行者 変化の術をば振るうこと
第七十五回心猿 陰陽の竅を鑽ち透すこと魔王 大道の真に還り帰すこと
第七十六回心神 腹中にて魔を性に帰せしめること木母 相連れて怪に真を体せしめること
第七十七回群魔 本性を欺くこと一体 如来を拝すこと
第七十八回比丘国にて子を憐れみ陰神を遣わすこと金鑾殿にて魔を識って道徳を談ずること
第七十九回洞を尋ねて妖を求め寿星に逢うこと朝に当って主を正し嬰児を救うこと
第八十回姹女 陽を育てて配偶を求めること心猿 主を護って妖邪を識けること
訳 注