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タイトル |
食べものから学ぶ現代社会(タベモノカラマナブゲンダイシャカイ) |
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豊かなはずの世界で「生きづらい」のは、経済学の考え方と私たちのリアルがずれているからかもしれない。古い呪文に囚われず、食べものから、現代社会のグローバル化、巨大企業、金融化、技術革新を読み解いてみよう。私たちを動かす資本主義のカラクリが見えたら、地に足をつけた力強い一歩を踏み出せるだろうから。
はじめに
今の世の中、なんで??……と思ったら
食べものから現代社会を考える
この本の読み方
序章 資本主義経済のロジックを考える〜セオリーとリアルのズレ
経済モデルと現実の世界とは違う
使うためのモノと売るためのモノは違ってくる
「使える」価値より「売れる」価値
売らなくては儲からない、売り続けなくては成長できない
需要は供給側が促し、取引はマネーゲーム化している
資本主義的食料システム
1章 小麦を「主食」にした政治経済の歴史
ウクライナ戦争によって世界が飢える!?
食べものから、売って儲ける「商品」へ
小麦を大量生産・大量消費するとは
近代日本に輸入された「メリケン粉」
売り続けなくては成長できない
小麦の価格も「金融商品」に
2章 現代社会のグローバル化〜「比較優位」とは思えないモノカネの動き
グローバリゼーションと貿易拡大の背景
「肥満を促す食環境」も輸出する 米国→メキシコの話
アグリフード・グローバル・バリュー・チェーンの発展
食品も「Assembled in Japan(日本で組み立て)」?
輸入品はなぜ安い?
食や農も組み込まれているタックスヘイブンの世界
なぜタックスヘイブンを理解することが重要なのか
3章 現代社会の巨大企業〜「完全競争市場」なんてどこに?
貿易の主体は企業
巨大化するアグリフードビジネス
日本のアグリビジネスと食料自給率
輸入原料を多用する食品製造業における企業集中
現在の総合商社と大手食品企業群
巨大企業が求めた、原料の大量調達と商品の大量販売
大きいことは良いことか?
4章 現代社会の「金融化」〜「潤滑油」というよりギャンブラー
「金融」「金融化」とは
食べものも農地も金融商品に
すべての取引がマネーゲームに
なぜ、これほど金融中心の世界になったのか(背景)
現在の「資本家」とは誰のこと?
金融本来の機能を取り戻す
5章 現代社会の技術革新とデジタル化〜イノベーションで世界を救う?
イノベーションは誰のため?
投資や投機は新しい技術を求める
ビッグデータを握るのは誰?
技術と人と自然と
おわりに
現在の経済学の課題は、成長より「格差」
資本主義経済が削ってきたもの
小さく、分散して、自主的に動き始める
注
あとがき