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タイトル 排除の現象学(ハイジョノゲンショウガク)
著者名 赤坂 憲雄(アカサカ ノリオ)
出版社名 岩波書店
ジャンル 文庫
isbnコード 9784006004620
書籍のサイズ 文庫
発売日 2023年03月17日
販売価格 1,760
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〈かれら〉を攻撃し、かれらと異なる〈われら〉であることに安寧を求める社会に、未来はあるのか。いじめ、ホームレス殺害、障害者施設設置反対運動、宗教集団への批判、超常現象への傾斜ーー80年代に世間を賑わせた数々の事件から、異人が見出され生贄とされる、共同体の暴力を読み解く。時代を超えて切実に響く傑作評論。  はじめに いま、暮れなずむ黄昏の異人たち   陽だまりの老人は異人である   現代版・姥棄て伝説   少年たちが老人を襲う時   汝の隣人は汝自身である 序章 さらば、寅次郎の青春  棺桶のなかの寅次郎  寅次郎はパンツを脱がない  植物的異人としての寅次郎  寅次郎という古さびた生の様式 第一章 学校/差異なき分身たちの宴ーーいじめの場の構造を読む  学校に追われる子どもたち  冗談関係あるいは全員一致の暴力  教室のなかの異分子たち  抽象化または規則なきゲーム  強迫的なるものとしての学校  供犠という分身たちの宴  排除にむけたあらたな差異の発見  差異の戯れとしてのファッション 第二章 浮浪者/ドッペルゲンガー殺しの風景ーー横浜浮浪者襲撃事件を読む  浮浪者とはだれかという問い  市民たちの浮浪者狩り  野にある異人たちの風景  交易の不在としての浮浪者  浮浪者という禁制の鏡  境界とその侵犯者たち  かぎりなく日常化された供犠 第三章 物語/家族たちをめぐる神隠し譚ーーイエスの方舟事件を読む  供犠の現場としての物語  神隠し譚という内なる眼差し  神隠しをめぐるいくつかの物語  マス・メディアのなかの物語  拡散する家族たちの風景  イエスの方舟という異界  妖術師または供犠という主題  コムニタスとしての方舟 第四章 移植都市/鏡の部屋というユートピアーーけやきの郷事件を読む  いま逐われる異人たち  カオスを排除した移植都市  ニュータウンという危うい日常  ユートピアとしての鏡の部屋  親密な関係世界への回帰  全員一致にあらざる供犠 第五章 分裂病/通り魔とよばれる犯罪者たちーー精神鑑定という装置を読む  舗石の下の異人たち  通り魔が分裂病と出会う場所  外部としての精神分裂病  精神分裂病⇆了解不能性⇆動機なき犯罪  負の物語の産出メカニズム  物語を拒む犯罪者たち 第六章 前世/遅れてきたかぐや姫たちの夢ーー1/2の少女マンガを読む  ここではない、どこか  前世への旅または自殺ごっこ  ダライ・ラマの転生  定型としての転生の物語  異界と交信する彼岸の人  少女らの転生譚のはてに  たそがれのかぐや姫たち 終章 失われたヒーロー伝説  丁稚どんはどこへ行ったのか  異形のヒーローたちの黄昏  乞食と祭りの失われた都市にて  シンちゃんをめぐる風景 補章 『童夢』を読みなおす  あとがき  筑摩書房版あとがき  ちくま学芸文庫版あとがき  岩波現代文庫版あとがき






 
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