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タイトル |
「方言コスプレ」の時代(ホウゲンコスプレノジダイ) |
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近代以降の日本語社会で、「方言」と「共通語」の関係はどう変わって来たのか。言語意識を映す装置として、テレビドラマやマンガなどの大衆的創作物が「ヴァーチャル方言」を生み出し、広めていった過程を明らかにした、画期的な研究の待望の文庫化。NHKのドラマ制作の現場を知る関係者との解説鼎談を新たに収録した。
序 章 「方言コスプレ」にみる「方言おもちゃ化」の時代
第1章 方言コスプレの背景と実態
そうやねん、〜だべ、〜たいーー「打ちことば」にみる方言コスプレ
本方言、ジモ方言、ニセ方言ーー首都圏若年層における三つの方言
第2章 方言の価値の変遷
「方言を笑うな」--国家の方針と方言コンプレックス
「方言話せるって幸せ」--方言がプレステージ
第3章 方言ステレオタイプの形成と流通ーー意識調査と創作物から
おもしろい、素朴、男らしいーーさまざまな方言ステレオタイプ
「首都圏・北海道型」から「沖縄型」までーー方言/共通語意識と地域
第4章 坂本龍馬はいつから土佐弁キャラになったのか
方言指導はいつ始まったのかーー「大河」と「朝ドラ」の方言
幕末ヒーローと方言ーー龍馬、西郷、勝海舟
方言ヒーロー・龍馬の誕生ーー『汗血千里駒』から『竜馬がゆく』まで
第5章 メディアと方言
放送はいつ方言を取り入れたのかーーNHK「方針」の変遷を読む
九州弁、広島弁、土佐弁ーー「男弁」とマス・メディア
終 章 「方言コスプレ」は東京勝手な現象か?
「方言萌え」の限界と可能性ーー方言イメージの地域間温度差を超えて
方言主流社会の「方言コスプレ」--未来予想図としての首都圏若年層
あとがきにかえて
[解説にかえて]ドラマの「らしさ」と「方言コスプレ」
現代文庫版あとがき
参考文献一覧
付表1、付表2、付表3
索 引