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タイトル |
お母ちゃんの鬼退治(オカアチャンノオニタイジ) |
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まりえのお母さんは目が見えない。だんだんと見えなくなってきて、まりえが小学生の時に完全に失明。2022年7月刊行の絵本『うちのおかあちゃん』は、作者がお母さんをモデルにして、その一時期を描いたフィクションである。本書はもっと具体的に、リアルにお母さんについてつづられたエッセイ集。本が好きで好きで作家になりたかったお母さんと、似たような道を歩む作者は、人生の節目節目でぶつかりあうこともしばしばだった。戦争にも学歴偏重の社会にも、障害にも、差別偏見にも負けずチャレンジし続けた「お母ちゃん」は、世間や自分のなかの「⻤退治」を成し遂げた。小手鞠さんいわく「60代になって初めて『母の愛』を知ったように思います。美人で、優しくて、がんばり屋さん。顔に似合わず、毒舌家。そんなお母ちゃんについて、あますところなく書いてみました。」
若い人たちにとって、生き方の一つの指針となるような作品。
プロローグ 白い橋と菊
第一楽章 母の思い出スケッチ
・黒めがねのワーキングマザー
・あの日の質問
・お母ちゃんは編み物が上手
・お母ちゃんは字が下手
・桃太郎の門前払い
・望月青果店
第二楽章 久子ちゃん、創作話して
・七歳の美少女
・ぼろぼろの浮雲
・かぼちゃ娘とたまご娘
・十八歳で家出
・赤ん坊の死
・まいごのピアノ
第三楽章 お母ちゃんはヘレン・ケラー
・娘と魚の賞味期限
・お母ちゃんの「片手」
・白い霧に包まれて
・盲導犬問題
・お母ちゃんはインド人
・お母ちゃんの手料理
・六十代のカルチャーショック
・ここは楽園じゃ