春になり、陸上部にも待望の新入部員がやってきた。走哉が走るきっかけを与えてくれた前コーチの「たっかん」高畑先生の実家で合宿が行われる。本来三年生は9月の市大会で引退となるが、部長の田村たちは人数がそろった今の陸上部で10月の駅伝大会に参加したいという。市大会で記録を伸ばした走哉はベスト8位に入り、県大会への切符を手にする。一年前では考えられない伸びだった。家族や親友の陸ともども喜びをかみしめる走哉だったが、救済措置で行われた試合で走哉の記録を上回る選手が繰り上がり、県大会出場は取り消されてしまう。落ち込んだ走哉は走る気力を無くし練習を休むようになる。その放課後、偶然小学校で一緒だったヒロシに遭うが、救済された選手とは彼だったことを知る。陸上の有名校にスポーツ推薦入学をしたヒロシは故障に泣かされていたが、これからも負けないと堂々と宣言し走哉の心に再び火をつける。翌日から再び部活に出るようになった走哉。そして10月、駅伝大会で走哉はアンカーを務めることに。第五区間走者の田村からアンカーの走哉に黄色いたすきが渡された。心のたすきをつなぐんだ! 感動の駅伝小説、ついにクライマックス!
新生・陸上部
秋の市大会
中学校駅伝競走大会