武家から信頼の篤い蘭方医・久世に疑義を唱えたことで、凸橋家から召し放たれてしまった感九郎。父から勘当もされ、失意のうちに大川のほとりで得意の編み物をしていたところ、異形の男、寿之丞たちと出会う。成り行きから彼らの仕事「仕組み」を手伝ううち、感九郎のある能力が開花。そして召し放ちのきっかけを作った人物に接近する。その正体とは!? 江戸に実在した「編み物ざむらい」と異能集団が活躍する、新感覚時代活劇!
目次
第一章 感九郎、出会う
第二章 感九郎、編む
第三章 感九郎、まきこまれる
第四章 感九郎、ほどく
第五章 感九郎、さらにほどく
第六章 感九郎、泣く
第七章 感九郎、にじりよられる
第八章 感九郎、むすぶ
第九章 感九郎、冷や汗をかく
第十章 感九郎、悟る
第十一章 感九郎、編むが如く