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タイトル |
定本 言語にとって美とはなにかI(テイホン ゲンゴニトッテビトハナニカ1) |
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言語とはなにか、芸術とはなにか。そして文学とはどのような言語の、どのような芸術なのかー。「万葉集」「古事記』といった古典や現代の詩歌をはじめ、森鴎外「舞姫」、国木田独歩「武蔵野」、夏目漱石「それから」など、文学史上のさまざまな作品を豊富に引用し、具体的に分析。表現された言語を「指示表出」と「自己表出」の関連でとらえた独創的言語論の「改訂新版共同幻想論』に並ぶ、吉本隆明の主要著作、待望の文庫化。解説=加藤典洋。
文庫版まえがき
選書のための覚書
序
第1章 言語の本質
1 発生の機構
2 進化の特性
3 音韻・韻律・品詞
第2章 言語の属性
1 意味
2 価値
3 文字・像
4 言語表現における像
第3章 韻律・撰択・転換・喩
1 短歌的表現
2 詩的表現
3 短歌的喩
4 散文的表現
第4章 表現転移論
第1部 近代表出史論(1)
1 表出史の概念
2 明治初期
3 「舞姫」・「風流微塵蔵」
4 「照葉狂言」・「今戸心中」
5 「武蔵野」・「地獄の花」・「水彩画家」
第2部 近代表出史論(2)
1 自然主義と浪漫主義の意味
2 「それから」・「ヰタ・セクスアリス」
3 「網走まで」・「刺青」・「道草」
4 「明暗」・「カインの末裔」・「田園の憂鬱」
第3部 現代表出史論
1 新感覚の意味
2 新感覚の安定(文学体)
3 新感覚の安定(話体)
4 新感覚の尖端
第4部 戦後表出史論
1 表現的時間
2 断絶の表現
3 断絶的表現の変化
4 断絶的表現の頂点