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幼いころ、だれもが胸をときめかせて聞いた桃太郎や一寸法師、瓜子姫など''小さ子''の物語には、神話時代の謎が秘められていた。全国各地に伝わる説話を収集して子細に分析、そこに込められた日本民族固有の信仰を見出す。知的好奇心を刺激する歴史的名著。解説・関敬吾、赤坂憲雄
自序
改版に際して
桃太郎の誕生
一 知られざる日本
二 民譚二種
三 童話の起こり
四 童話とその記録
五 赤本の災厄
六 桃と瓜
七 妻もとめ
八 昔話のもとの姿
犬子噺
あくと太郎
海神少童
一 はなたれ小僧様
二 薪を採る翁
三 貧者の奉仕
四 竜宮の女性
五 海の神の贈りもの
六 しこ名と醜い容
七 説話の成長素
八 興味と教訓
九 善玉悪玉
一〇 将来の神話学
延命小槌
嘉手志川
竜宮小僧
瓜子織姫
一 昔話の分布
二 瓜の中からお姫様
三 瓜と桃
四 申し児の霊験
五 驚くべき成長
六 瓜子姫の事業
七 瓜子姫の敵
八 動物の援助
九 瓜子姫の復活
諸国の瓜子姫
天之探女
黄金の瓜
田螺の長者
一 舌切雀と腰折雀
二 蛙の王子と蛇の王子
三 小泉小太郎と泉小次郎
四 タミナの聟とツブの長者
生きている小太郎
五分次郎
かしこ淵
田螺聟入
隣の寝太郎
一 治水拓土の功績
二 長者の聟
三 奥州のならず者
四 沖縄の睡虫
五 「物草太郎」の草子
六 博打聟入りのこと
七 せやみ太郎兵衛
八 信州の信の宮
山田の露
妻に助けられて
絵姿女房
一 黒川能の起こりと瓜子姫
二 桃売り殿様
三 エンブの果報
四 安積山の糠次郎
五 般若寺の磐若姫
六 六十六本の扇
七 殿様の無理難題
八 白介の翁
髪長媛
山路の笛
狼と鍛冶屋の姥
一 産杉の伝説
二 犬梯子と猫の智慧
三 鍋かぶりと茶釜の蓋
四 猫と狐と狼
五 高木加門の妻
六 朝比奈氏の先祖
七 狼と赤児
八 荒血山の物語
九 良弁僧正の杉
古屋の漏り
狼と鏡と火
和泉式部の足袋
一 熊の子鹿の娘
二 浄瑠璃御前の生い立ち
三 鹿母夫人
四 南無薬師
五 雨乞い小町など
六 誓願寺と鳳来寺
七 清少納言の亡霊
八 横山の禰宜
米倉法師
一 盲と文芸
二 笑話の分布
三 蚯蚓の歌
四 盲をからかう話
五 餅と座頭
六 狐と座頭
七 狼と座頭
八 水の神に仕うる者
九 信仰から文芸へ
注釈
解説 関 敬吾
新版解説 赤坂憲雄
索引