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タイトル |
真夜中乙女戦争(マヨナカオトメセンソウ) |
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東京は、あと一分で終わる。愛していると言えないうちにー。
愛って、なんだ。永遠って、なんだ。眠れない夜は、どうすればいい。
この退屈は、虚しさは、どうすればいい。
どうせ他人になるのに、どうして私たちはどうでもいい話をしたがるのだろう。
どうせ死んでしまうのに、どうして今こうして生きているんだろう。
死ぬまでに本当にやりたかったことって、一体なんだったのだろう。
いま、青春小説史上、恋愛小説史上、犯罪小説史上、
最高に過激で孤独、そして正しく、美しい夜更かしが始まる。
***
友達はいない。恩師もいない。恋人もできない。好きな人の好きな人は私ではない。夢も趣味も特技もない。InstagramもTwitterもYouTubeもくだらない。なにもかもが眩しく、虚しく、どうでもいい。
東京で一人暮らしを始めた大学一年生の「私」は、夜になっても眠ることができない。やりたいこともなりたいものもなく、無気力な日々の中、「私」はサークルに入り冷酷で美しく聡明な「先輩」と出会う。しかし彼女一人を除いて誰とも馴染めず、すぐそのサークルとも疎遠となる。そんな「私」を唯一潤わしたのは、毎晩のように東京タワーの近くまで歩いて行き、毎晩のようにタワーだけを眺め続ける、そんな無意味な行為だけだった。 講義にもサークルにも行かず、散歩をするか、あるいは図書館で勉強を続けるだけの生活に半ば絶望していた夜、図書館横の喫煙所に佇んでいると見知らぬ男が「火、ある?」と声を掛けてきた。
この男との出会いが、これから起こることのすべてー悪戯、銅像破壊工作、大学破壊工作、暴動、そして東京破壊計画ーつまり、最悪の始まりだった。一方、「私」と「先輩」の距離はだんだんと接近していく……。
第一章 星にも屑にもなれないと知った夜に
第二章 携帯を握り締めても思い出はできない
第三章 誰でもいいから傷つけたかった、傷つけられたかった
第四章 君も一人かと夜は言った
第五章 愛は脅迫状
第六章 寂しいって言ったら死刑になる星で
第七章 悪い恋
第八章 美しくない街の、美しくない夜の、美しい私たち
第九章 ふたりきりにはなれないふたり
第十章 おまえに好かれるために生きてる訳がねえだろ
第十一章 七号館のテロリスト
第十二章 真夜中乙女戦争開始宣言
第十三章 ヴィヴィッド・ピンクの悪意と愛を込めて
第十四章 狂
第十五章 「愛していない、愛していない、愛していない」
第十六章 絶望はサンタクロースのように
第十七章 夜が明けるまでに愚か者どもが告げるべき愛は