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タイトル |
身分差別社会の真実(ミブンサベツシャカイノシンジツ) |
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身分とは何か? 誰が差別されたのか? 被差別民の起源は? 身分制社会の矛盾を追究し、江戸の社会構造を捉え直す。
二つの視点からーー江戸時代の身分制度について第二にいなわければならないことは、そうした諸身分が存在するながで、「えた」「ひにん」などと呼ばれた人々が、公家や武士はもちろん、百姓や町人からも一線を画されていたことである。彼らは「人外」、すなわち同じ人間ではないかのようにみられ、人間づきあいから「排除」されていた。…… 私は、江戸時代の身分制度を、二つの視点からみる必要があるだろうと考えている。一つは、将軍を頂点とする武士および天皇・公家を支配身分ととらえ、その他の人々を被支配身分ととらえる視点である。この視点では、「えた」「ひにん」などの被差別民も、百姓や町人と同じ被支配身分にくくられる。…… もう一つは、右にみたように、公家・武士・百姓・町人などの身分(この点では、百姓・町人は公家・武士と同質社会を形成しているとみられていた)と、それとは明らかに別な存在とされた「えた」「ひにん」などの被差別身分とに分けてとらえる視点である。--本書より
●「総差別」の時代
●「士農工商・えた・ひにん」の虚構
「分相応」という差別
●近世被差別民の起源
みんながつくったもの
●差別の具体相
別火と別器
●被差別民の役割と生業
「えた」身分の医師
●差別とのたたかい