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タイトル |
八月からの手紙(ハチガツカラノテガミ8) |
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一九四六年、戦後間もない東京で野球の力を信じた男がいた。復興への期待を胸に、「日本リーグ」を立ち上げようと走り出す日系2世の元ピッチャー矢尾。戦時中、カリフォルニアの収容所で絶望の日々を送る彼を支えたのは、ニグロリーグのスター選手ギブソンとの友情だった。構想10年、渾身の感動作! (講談社文庫)
こんなにおもしろい野球(ベースボール)小説が日本にもあった!!
絶望と屈辱の日々に希望をもたらしたのは鉄条網を越えてきた白球だったーー。
「野球の国」に住んだ男たちの、海も人種も時も超えた友情の物語。
一九四六年、戦後間もない東京で野球の力を信じた男たちがいた。復興への期待を胸に、「日本リーグ」を立ち上げようと奔走する日系二世の元ピッチャー矢尾。戦時中、カリフォルニアの収容所で絶望の日々を送る彼を支えたのは、ニグロリーグのスター選手ギブソンとの友情だった。構想10年、渾身の感動作!
デビュー作『8年』からすでにはっきりしていたことだが、堂場瞬一は、抑えの利いた情感の描写が得意な作家だ。それも、断念を知っている男と男の間に横たわる、寡黙な情感の交流。(中略)大戦をはさんだ一九三九年から四六年までの八年間に、日系人の野球選手と黒人の野球選手はどのような人生を送り、どのような運命に翻弄されたのか。こういうことを考えるには、並の想像力を超えた「仮説力」が求められる。堂場瞬一には、その仮説力が備わっている。--解説:芝山幹郎(評論家)