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タイトル |
通りすがりのあなた(トオリスガリノアナタ) |
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「きっと人間の美しさも醜さも飲み込んで、
太宰のようなかつてない作家になっていくに違いない」
岩井俊二推薦!
言葉や距離を超えて築かれる、友達とも恋人とも名づけられない“あなた”との関係。
7通りの切ない人間模様を描く、はあちゅう初の小説集。
大学三年の一年間、モラトリアムに逃げこむように香港大学に留学したサホは、マイケルというABC(アメリカン・ボーン・チャイニーズ)と出会う。冴えない自分と、人気者の彼。付き合っているようで、本当のところはわからない。やがてマイケルは、奇妙な「秘密」を漏らすようになってーー
(「世界が終わる前に」)
17歳の夏休み、パナマに短期留学をすることになったハルナ。ホームステイ先では日本との習慣の違いに右往左往し、学校ではスペイン語が全く分からず困り果てる毎日。そのうえ、クラスで冴えないジェニファーがあれこれ世話を焼いてくるようになって、正直ちょっと迷惑なのだが……
(「友達なんかじゃない」)
念願の世界一周旅行を始めた矢先、ボリビアで高山病になったリサを助けてくれたのは、同じく旅行中のコウさんだった。同じルートの少し先を旅するコウさんとは、会えそうでなかなか会えない。コウさんを追いかけて旅するうちに、リサの中で彼に伝えたい言葉が溢れてきてーー
(「世界一周鬼ごっこ」)