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タイトル |
山に立つ神と仏 柱立てと懸造の心性史(ヤマニタツカミトホトケ ハシラダテトカケヅクリノシンセイシ) |
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柱を立てるとはどういう行為だったのか。神を祀り天と地の通路を探った古代人の憧憬は、高く太い柱を求め、やがて神仏の近くへと山に分け入っていく。
山中に見出される聖なる岩座、そこに建てられる堂舎は懸造と呼ばれ、人々が観音や権現に伏し、籠もり、苦修錬行する拝所となる。
岩、岩窟、湧水に神仏を感じ霊験を求める日本人、形としての山岳建築に、浄所への畏敬と崇拝の心性を読む。
第一章 遙拝すること・立てることーー神を祀る柱
第二章 山の浄所に籠もる浄行僧
第三章 懸造という名称の由来
第四章 岩座と湧水信仰の建築
第五章 仏堂と社殿の重層空間ーー神仏混淆の中の礼堂
第六章 祀り拝む場のすつらえ
第七章 近世懸造の姿はどう変わったか