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タイトル とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起(トゲヌキ シンスガモジゾウエンギ)
著者名 伊藤 比呂美(イトウ ヒロミ)
出版社名 講談社
ジャンル 文庫
isbnコード 9784065282946
書籍のサイズ 文庫
発売日 2022年07月11日頃
販売価格 2,420
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故郷をおんでて何十年、他国に流離で十何年、親も夫も子も危機で、死と老いと病とが降りかかる。それでも生き抜く伊藤しろみ。この苦が、あの苦が、すべて抜けていきますように。本書は詩であり、語り物であり、また、すべての苦労する女たちへの道しるべである。単行本未収録とげ抜きスケッチ2篇を巻末収録。 〈目次〉 伊藤日本に帰り、絶体絶命に陥る事 母に連れられて、岩の坂から巣鴨に向かう事 渡海して、桃を投げつつよもつひら坂を越える事 投げつけた桃は腐り、伊藤は獣心を取り戻す事 人外の瘴気いよいよ強く、白昼地蔵に出遇う事 道行きして、病者ゆやゆよんと湯田温泉に詣でる事 舌切らず、雀は婆を追い遣る事 梅雨明けず、母は断末魔に四苦八苦する事 ポータラカ西を向き、粛々と咲いて萎む事 鵜飼に往来の利益を聴きとる事 耳よ。おぬしは聴くべし。溲瓶のなかの音のさびしさを。の事 秋晴れに浦島の煙立ち昇る事 瘤とり終に鬼に遇い、雀の信女は群れ集う事 伊藤ふたたび絶体絶命、子ゆえの闇をひた走る事 とげ抜きの信女絶望に駆られて夫を襲う事 良い死に方悪い死に方、詩人は死を凝視める事 伊藤病んで、鳥花に変じ、巨木はべつに何にも変わらぬ事 あい子地蔵の火に触れる事 山姥の灯を吹き消すやハロウィーンの事






 
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