いじめ、差別、虚無感、愛されない苦しみ、親との確執……それぞれの理由で集団自殺を試みた6人の若者達。
しかし、闇サイトで入手した薬が偽物で、全員生き延びてしまう。
「一遍死んだんやから、もう怖いものはない」。自分たちを死の淵に追い込んだ「加害者」に対し、6人は犯罪も辞さない世直し活動を始める。
ドラッグ売人狩り、差別団体へのテロ、そして首相暗殺。
その過激な行為で世間の賞賛と非難を浴びながら、6人の活動はエスカレートしていき……
誰が本当の屑(トラッシュ)なのか。
雑誌連載時から賛否を巻き起こした問題作。
文庫化にあたり結末を大幅に修正した完全版!
小説すばる新人賞受賞後第一作。
【プロフィール】
増島拓哉 (ますじま たくや)
1999年大阪府生まれ。関西学院大学法学部卒。在学中の2018年に『闇夜の底で踊れ』で第31回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。