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タイトル |
車いすでジャンプ!(クルマイスデジャンプ!) |
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壁も溝も、自分のやり方で越えていく!
エミーは、生まれつき脊椎に障がいがあり、車いすで学校生活を送る12歳の女の子。車いすで宙に舞い、大ジャンプをキメるモトクロス選手にあこがれて、放課後は自宅の庭にあるパパ手作りのジャンプ台で練習を重ねている。
しかしエミーが乗っている「車いす」は日常生活を送るためのもので、大ジャンプをものにするためには、モトクロス用の高性能な車いすが必要。
そこで、親友のアレエと一緒に、二人それぞれの夢を叶えるため、手作りのバッグや拾い集めてきた木の実や植物を売るオンラインショップを運営し、売上は上々。特にバッグは、車いす使用者目線の便利グッズとしてファンも獲得し、コツコツと着実に、夢に向かってつき進んでいた。
そんなある日、学校でエミーが「転倒」した。
学校の支援の対応はエミーの望まぬ方向へ進んでいき、友だちや家族との関係までギクシャクしていく・・・・・・。
「人は知らないことについてはまちがいをおかすものだ。だから、対話し続けるんだ。人に伝えて教えて、そして人から教わるんだ」という作中のセリフが胸にしみる感動作。
アメリカ学校図書館ジャーナルの優秀作品に選出された児童書。
【編集担当からのおすすめ情報】
主人公のエミーは明るくて賢くて努力家で、夢もあって、ほのかな恋もしています。周囲の人たちは「悪い人」ではありませんが、良かれと思ってしたことが、ボタンの掛け違いを生んでいき、エミーが望まぬ方向に進んでしまうのです。エミーが自分のやり方で最後までやりとげる姿を応援したくなる、読後感の爽やかな作品です!
著者のモニカ・ローさんは、アメリカで小児理学療法士として活躍し、障がい者の社会生活におけるニーズを調査研究しています。車いす使用者の当事者目線で描かれたこの物語は、とても多くの気づきをくれます。