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タイトル |
歌集 じゃんけんできめる(カシュウジャンケンデキメル) |
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類まれな想像力と繊細な洞察力
朝日新聞内の短歌投稿欄「朝日歌壇」にて、2012年ごろより常連として掲載され「とても沁みる」と話題の母子3人による初短歌集。
聡介さんが小学一年生の時に詠んだ短歌は、2022年「折々のことば」にても選出され、注目が集まりました。
圧倒的な鮮やかさで世界を表現し、朝日歌壇に累計250回以上選ばれている親子の短歌から、約430首を厳選して掲載。
【母・聖子の歌】
新しい教祖のように迎えられ麩をちぎる子に鯉のざわめく
【姉・葵の歌】
弟の「ん」はいったんもめんだよ夜になったらとんでいきそう
【弟・聡介の歌】
ふうせんが九つとんでいきましたひきざんはいつもちょっとかなしい
学校生活での驚き、発見、家庭内で感じた喜び、寂しさーー「短歌」の形になることで、詠み手の一瞬の感情が、時間を越えて読者の手元で解凍されます。
3人の歌は2012年から2022年までの年ごとに並んでおり、
姉弟が短歌とともに成長している様子にも心を揺さぶられます。
巻末には、自宅で創作に励む子供たちの日常を取材したインタビュー記事も収録。
【編集担当からのおすすめ情報】
新しい短歌の賞の創設や、新興出版社が次々に歌集を刊行するなど、
現代短歌には才能が続々と集まっています。
その中でも、「朝日歌壇」を賑わせている山添親子の歌が持つ力は別格です。
言葉を用いて世界を表現することの喜びに満ちた歌の数々を、
ページをめくりながら一首ずつ味わってください。
また、巻末の山添さん親子へのインタビューからは、
短歌を軽やかに日常にとけこませている様子が伝わります。
贈り物にもぴったりの装幀に仕上げていますので、
小学生から大人まで幅広い年齢の方に、ぜひお読みいただきたい1冊です。