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タイトル |
ほどなく、お別れです それぞれの灯火(ホドナク、オワカレデス ソレゾレノトモシビ) |
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喪失の苦しみを優しくほどく、お葬式小説。
人よりも“気”に敏感な体質を持つ清水美空が、スカイツリー近くの葬儀場・坂東会館で働き始めて一年が経とうとしていた。若者や不慮の死を遂げた方など、誰もが避けたがる「訳あり」葬儀を好んで引き受ける葬祭ディレクター・漆原のもと、厳しい指導を受けながら、故人と遺族が最良の形でお別れできるよう、奮闘する日々を過ごしている。
葬儀場が繁忙期を迎える真冬のある日、美空は、高校の友人・夏海と偶然再会する。はしゃぎながら近況報告をし合う二人だったが、美空が葬儀場で働いていることを聞いた夏海は一転、強張った表情で美空に問う……「遺体がなくても、お葬式ってできるの?」。夏海の兄は、海に出たまま五年以上も行方不明だった。家族の時間も止まってしまっているという。
交通事故に遭った高校生、自殺した高齢女性、妻と幼い息子二人を遺し病死した男性、電車に飛び込んだ社会人一年目の女性……それぞれの「お別れ」に涙が止まらない、あたたかなお葬式小説。
【編集担当からのおすすめ情報】
「私の看取った患者さんは、
『坂東会館』にお願いしたいです」
夏川草介氏(医師・作家『神様のカルテ』推薦!
23年春にはコミカライズも決定している、いま話題沸騰中のロングセラー「ほどなく、お別れです」続編が待望の文庫化。
著者の、葬儀場でのアルバイト経験、そして最愛の夫との死別の経験が反映された物語は、一編一編が切実に胸に響きます。
「お葬式」というと悲しく、後ろ向きなイメージもありますが、見送る人々を一歩前へと歩ませるために必要な区切りの儀式でもあります。その葬儀を取り仕切る(見習い)葬祭ディレクターの美空にも、上司の漆原から課せられた、一歩前進するためのある試練が……?
心にぽっと明かりを灯してくれる感動のお葬式小説、ぜひご一読ください。