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タイトル 資本論を読破する(シホンロンヲドクハスル)
著者名 鎌倉 孝夫/佐藤 優(カマクラ タカオ/サトウ マサル)
出版社名 文藝春秋
ジャンル ビジネス・経済・就職
isbnコード 9784163917542
書籍のサイズ 単行本
発売日 2023年09月25日
販売価格 7,700
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誰もが生きていくには、何らかの「経済活動」に従事しなくてはならない。しかし、「経済とは何か」をひと言で説明するのは難しい。この「経済とは何か」という、誰にも関わる普遍的問題を徹底的に解明しようとしたのが、マルクスの『資本論』だ。  『資本論』が無効であることはソ連崩壊が証明している、と広く信じられているが、そうではない。冷戦終結後、資本主義は、より強大になり、世界全体と我々の生活を飲み込むようになっている。つまり、『資本論』の重要性は、むしろますます高まっているのだ。  『資本論』(第1巻は1867年刊行。1885年刊の第2巻、1894年刊の第3巻はエンゲルスがマルクスの遺稿を編集)は、よくそう信じられているように、「資本主義を否定する労働者階級のイデオロギー」を示したものではない。「資本主義を打倒する」という立場で書かれたものでもない。「労働者階級の主観や意識」を示したものでもない。要するに、主義、主張、イデオロギーとして読んではならない。  私たちを取り巻く「資本主義経済」を客観的な分析の対象にしたのが『資本論』だ。「資本主義がどのように成り立っているのか」「資本主義がどのように私たちの生活や私たちの仕事を支配しているのか」の徹底的な解明を試みている。  より具体的に言えば、『資本論』が分析するのは、「資本主義を構成する諸要因」、すなわち「商品」や「貨幣」や「資本」だ。そして、その間の連関関係(「商品」「貨幣」「資本」の相互関係)も解明していく。  だが、『資本論』は難解だ。『聖書』と並んで「世界で最も著名な書物」の一つだが、読破できた人は少ない。とりわけ第一巻の冒頭部分が手ごわく、多くの人がスタート地点で挫折する。  『資本論』を読破するには、適切な「ガイド」が必要だ。  本書は、『資本論』研究の第一人者である鎌倉孝夫氏と、その鎌倉氏に学生時代に『資本論』読解の手ほどきを受けた佐藤優氏が講師となり、少人数の対面式で逐一「解説」と「質疑応答」を重ねながら『資本論』第1巻を18回にわたって精読する講義録だ。書籍化にあたっては、さらに読解を助ける詳細な注も付している。  『資本論』が難解であるのは、マルクスによる概念(たとえば「商品」という概念)の整理が必ずしも十分でないことにも原因がある。この点、鎌倉氏は、論理整合性の観点から、『資本論』におけるマルクスの記述に問題があると考えれば、それを修正することに躊躇しない立場(いわゆる宇野派)だ。こうした視点によって初めて、『資本論』の中身がクリアに見えてくるのだ。  40年を超える師弟の研鑽の成果が、あなたを『資本論』の完全読解へと導いてくれるだろう。






 
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