かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。
幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての
栄光は見る影もない。
そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、
あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。
選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で
孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ
行くことができるのかーー
かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、
部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、
リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説!
人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』
から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ!
解説・あさのあつこ
序章 凍てつく夜に『夢やぶれて』
第一章 追憶と『二つの交響的断章』
第二章 オー・マイ・『スケルツァンド』!
第三章 僕達は『潮風のマーチ』になりたかった
第四章 『風を見つめる者』は愛を歌う
Coda. 風に恋う