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『痛みを殺して』(徳間文庫)
著者からのメッセージ
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みなさん、バーはお好きですか?
私は大好き。
バーで飲むカクテルが好きです。
カクテルって、名前も色もきれいで、
香りもよく、つめたくて、美味しい。
マンハッタンと谷中には、
行きつけのバーもあります。
バー好き、カクテル好きが高じて、
できあがったこの作品集。
一杯のカクテルによって、夢が叶ったり、
悩みが解決したり、行きたい場所へ行けたり、
会いたい人に会ったりできます。
でも、くれぐれも注意して下さいね。
この作品集を読んだら、読む前のあなたには、
もう戻れなくなります。
さあ、覚悟を決めて、酔って下さい。
怪談みたいに怖〜い1冊。
この小さな本はきっと、
あなたの心の痛みを殺してくれるでしょう。
(ニューヨーク州の森から愛をこめて。
小手鞠るい)
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あらすじ
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願いがかなうんですね?
このカクテルを飲むと……。
バー「まいごの子猫」は、マスターが客の
要望に応えてカクテルを作ってくれる
不思議なバーだ。
許されぬ愛の間で気持ちが揺れる女性、
子供に先立たれて深い喪失感を抱える夫婦、
成就できなかった苦渋の駆け落ちへの想い。
こころの痛みを癒す一杯のカクテルは、
苦いけれど甘いひとときの官能の味。
恋愛小説の旗手として若い女性に人気の
小手鞠るいがそれぞれの人生の
きれはしを描く、7篇の心に残る物語。