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タイトル |
循環器ジャーナル Vol.65 No.3(ジュンカンキジャーナル VOL.65 NO.3) |
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<「序文」より>
「この領域は魅力がある」けれど、「あの領域は面白くない」というのはよくあることです。
ひとつの決め手は「治療法があるか」と言うこと。
昔の循環器診療は、「虚血性心疾患」だとか「発作性上室頻拍」と診断はできても、負担の少ない治療も手間のかからない治療もなかなか困難でした。
ところが、近年の知識と技術の集積により、侵襲の少ない治療や根治も可能となりました。
こうして、今どきの循環器診療は他の多くのジャンルと同じように「魅力がある」ものになっています。
さて、今回の企画は<不整脈の現在>を学ぶことを目的としています。
かなり欲張って、
● 基本のコンセプトはどうして得られたか
● 不整脈のメカニズム
● 治療技術はどうなっているか
…の3つとも扱っています。
「専門でないが、不整脈に出会うかた」にも、「不整脈が専門のかた」にも興味を持って貰えるテーマを考えました。
大規模臨床研究の知識があっても、それぞれの試験の重みをどう感じるか、人によってばらつきがあるでしょう。
執筆の先生がたに<自分の視点>を紹介していただきました。
●ブルガダ型心電図に出会ったら具体的にどう動くか。
●症状のない心房粗動をどうするか。
●どの発作性心房細動が慢性化するか。
こうしたテーマは編者自身も確信がもてず、誰かにたずねてみたいと思っていました。
● 心室期外収縮のフォーカスを推測する
● 心室頻拍の電気生理
● 抗不整脈薬と自律神経の考え方
どれも診療に必要なこと。
頭を整理するためにエキスパートにまとめて貰いました。
楽しみながら、<不整脈診療のヒント>を見つけていただければと期待しています。