整形外科医、公認会計士、ゲームソフト開発会社の経営者のそれぞれの新妻たちが惨殺された。死体の喉は真一文字に切り裂かれ、傷口には十字架が突き立てられていた。容疑者が何人も捜査線上にあがる中、殺人の快感に取りつかれた者から犯行声明文が届く。さらには自首してくる者まで現われ、捜査は混迷する。各署が手柄競いに火花を散らす中、警視庁捜査一課から代々木署に赴任してきた警部・成瀬隆司が単独捜査を開始する。職場では一匹狼的存在で、変人扱いだが、捜査では異例の成果を上げてきた。ネットを使った知能犯に、無頼警部の勘が迫る!