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タイトル かなづかい研究の軌跡(カナヅカイケンキュウノキセキ)
著者名 今野 真二(コンノ シンジ)
出版社名 笠間書院
ジャンル 語学・学習参考書
isbnコード 9784305708434
書籍のサイズ 単行本
発売日 2017年04月05日頃
販売価格 3,080
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国語学、日本語学は「かなづかい」をどのように採りあげ、そこにどのような問題意識を投影してきたのか。 「かなづかい」にかかわる、大野晋「仮名遣の起原について」、安田章「吉利支丹仮字遣」、亀井孝「“準かなづかい”をめぐる動揺くさぐさ」という3つの論文を「追実験=トレース」し、さまざまな問題について考えていく。 【かなづかい研究は国語学、日本語学の中に一つの位置を占めてきたと思われる。藤原定家によって「定家仮名遣」が考案され、鎌倉・室町時代を通じて、その「定家仮名遣」がひろく行なわれていた。それが江戸時代になって、契沖によって批判されるにいたった。こうした言説が記されている「日本語の歴史」にかかわる書物は少なくない。  しかし、鎌倉・室町時代を通じて「定家仮名遣」がひろく行なわれていたということは「証明」されているのだろうか。そしてそうした時代の人はどうやって、「定家仮名遣」のことを知ったのだろうか。「定家仮名遣」ということについても、明らかにされていないことはなお多いのではないか。  本書においては、かなづかい研究をもう一度、国語学、日本語学の枠組みの中に置き直し、かなづかい研究ということがらをめぐって、今までどのようなことが考えられてきたかを検証し、これからどうしていくか、ということを考えるきっかけとなることを目的とした。】 はじめに 序章 論の継承と展開 本書の目的/かなづかいの定義/変体仮名・異体仮名/仮名文字遣/仮名文字遣の概念/土井忠生の言説/高羽五郎の言説/「使い分け」について/機能的ということ/論の継承と展開 【註】 第1章 大野晋「仮名遣の起原について」 ーカノンとしての定家 かなづかいの起原/分析方法/大野晋(一九五〇)の主張/仮名文字遣分析への展開/定家の〈乎〉/具体と抽象、あるいは個別と体系/結語 【註】 第2章 安田章「吉利支丹仮字遣」 ー二つの「modo」 仮名勝ちに書かれた文献/どのようなキリシタン用語を使うか/片仮名本『サルバトル・ムンヂ』/かなづかいと片仮名/前期版(D2)の表記傾向/後期版(D4)のかなづかい/本語の書き方/『仮名文字遣』の状況/仮名文字遣/まず指摘されたことがら/結語 【註】 第3章 亀井孝「“準かなづかい”をめぐる動揺くさぐさ」 ー「準かなづかい」を精査する 「ドチリナキリシタン」の諸本/「定家かなづかいの伝統」とのかかわり/「正書法」について/「排他」について/「かなづかい」をどのようにとらえるか/よみくせ/大塚光信の指摘/D2とD4との対照/D2の採る表記体/D4における「かなづかい」/かなづかいと表音とをつなぐ仮名文字遣/ヤ行化は室町頃に起こった/『落葉集』の場合ー漢字を媒介にする/抄物の場合/『日葡辞書』の「カタブクル」/結語 【註】 あとがき 索引






 
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