|
タイトル |
Newton別冊 世界の⾼速鉄道(ニュートンベッサツ セカイノコウソクテツドウ) |
|
鉄道発祥の地はイギリスですが,高速鉄道を世界ではじめて開業した国は日本ということをご存知でしょうか。それは1964年10月1日のことで,東海道新幹線「0系」が東京〜新大阪間を最高時速200キロメートルで走り,4〜5時間で日本の2大都市を結ぶことになりました。それから半世紀以上が経った現在は,北海道から九州までを縦断する路線網が建設されており,必要不可欠なインフラとなっています。
その後,日本を追いかけるように,ヨーロッパの鉄道先進国で次々と高速鉄道が開業されていきます。有名なところでは,フランスの高速鉄道「TGV」が1981年に開業しています。現在では,国家全土に高速鉄道網が建設され,日本の新幹線と同様に重要なインフラとなっています。また,フランスの高速鉄道システムは一つの模範とされ,車両やノウハウが輸出されています。
近年では,中国の躍進がすさまじく,すでに世界最長となる路線網を構築しています。中国で高速鉄道の導入が計画されたのは1990年代になってからのことで,鉄道先進国である日本,ドイツ,フランスからの技術移転を進め,2007年に高速鉄道運行を開始しました。現在は,時速600キロメートルでの走行をめざすリニアモーターカーの開発や,時速1000キロメートルをめざす「ハイパーループ」が構想されています。
本書では,こういった世界の高速鉄道の最新事情を解説しつつ,実際に運用されてきた車両を写真とともに紹介していきます。また,動力,ブレーキ,ダイヤといった,高速鉄道を支える技術やサービスについても解説しました。世界の高速鉄道の全体像が把握できる1冊になっておりますので,ぜひお手に取ってご覧ください。
プロローグ 鉄道写真館
1 高速鉄道の技術
高速鉄道の概要
列車が動く方式
電化方式
バイモード車両
車体の技術
ブレーキの技術
乗り心地の改善
線路の技術
ダイヤとサービス
災害対策
column 1 新幹線のつくり方〜N700Sを例に〜
2 アジアの高速鉄道
日本の新幹線
拡大つづく中国の高速鉄道
韓国の高速鉄道
台湾の高速鉄道
3 西欧の高速鉄道
フランスの高速鉄道
ドイツの高速鉄道
イタリアの高速鉄道
イギリスの高速鉄道
スペインの高速鉄道
スイスの高速鉄道
オーストリアの高速鉄道
ポルトガル/オランダ/ベルギーの高速鉄道
4 世界の高速鉄道
ロシアの高速鉄道
フィンランドの高速鉄道
ノルウェーの高速鉄道
スウェーデンの高速鉄道
デンマークの高速鉄道
ポーランドの高速鉄道
チェコの高速鉄道
アメリカの高速鉄道
トルコの高速鉄道
モロッコの高速鉄道
サウジアラビアの高速鉄道
ウズベキスタンの高速鉄道
column 2 鉄道は環境に優しい乗り物
5 ユニークな鉄道
世界遺産の橋を渡る列車
イベントで登場した路面電車
海の上を運ばれる鉄道車両
バスの形をした列車
2階建ての路面電車
桟橋に敷設された鉄道
大戦中に使われた電気機関車
大砲を搭載した列車
ミサイルを運ぶ列車
巨大な湖を横断する鉄道
先頭が流線型の蒸気機関車
世界最大の蒸気機関車
狭軌で走る蒸気機関車
column 3 高速鉄道の将来