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タイトル |
メタモルフォーゼの哲学(メタモルフォーゼノテツガク) |
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私たちはただ一つの同じ生である。生は移動し、増殖し、変形するーーまったく新しいエコロジーを導く、メタモルフォーゼの形而上学。
地を這う芋虫と宙を舞う蝶は、どんなに形態が異なっていても同じ生きものである。こうした昆虫の変態と同様、あらゆる生きものの身体は「ただ一つの同じ生」が入り込む、一時的で過渡的な形態なのだ。いま世界で注目を集める哲学者コッチャによる、生物種、土地、世代を超えたメタモルフォーゼの思考。
【原著】Emanuele Coccia, Metamorphoses(Rivages, 2020)
はじめに
生の連続性
わたしたちのうちにあるさまざまな形態
1 誕生=出産
あらゆる自分は忘却である
ただ一つの同じ生
誕生と自然
宇宙規模の双児出生
出産あるいは生の移住
神々の謝肉祭
地球の言葉(パロール)
運命としてのメタモルフォーゼ
世界の鏡
2 繭
変様(トランスフォーメーション)
昆虫
あらゆる生きものはキメラである
生まれたあとの卵
若返り
技術についての新たな考え
植物のメタモルフォーゼ
世界の繭
3 再受肉
食事とメタモルフォーゼ
食べられること
自己の転生と再受肉
遺伝学と再受肉
種の影
4 移住
惑星規模の移住
乗り物の理論
大いなる方舟
みんな家にいる
家庭内でのノンヒューマンの生
侵入
5 連関(アソシエーションズ)
多種(マルチスピーシーズ)の都市
種をまたいだ(インタースペシフィック)建築
わたしたちの精神はつねに他の種の身体のうちにある
現代の自然
おわりに
惑星規模の知
未来
参考文献案内
謝辞
訳者あとがき
人名索引