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タイトル |
利他主義の可能性(リタシュギノカノウセイ) |
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現代アメリカの代表的哲学者ネーゲルの最初の著書にして、その基本的立場を明確に示し倫理学の展開に影響を与えた名著、遂に邦訳!
ネーゲルは本書で利他主義を感情や共感、自己犠牲などと結びつくものではなく、合理的に根拠づけることができるものとして捉える。自己や世界を理解する際の「非個人的観点」と「個人的観点」の違いを鍵として、客観的理由という概念によって倫理を基礎づけ、「利他主義はいかにして可能になるか」という問いに答えることを試みる。
【原著】Thomas Nagel, The Possibility of Altruism(Princeton University Press, 1970)
序文
凡例
第一部 倫理と人間の動機づけ
第I章 道徳の基礎
第II章 伝統的論争
第III章 解決
第IV章 必然性と解釈
第二部 主観的理由と慎慮
第V章 欲求
第VI章 慎慮による動機づけと現在
第VII章 理由
第VIII章 慎慮の理由の解釈──通時的な同一性
第三部 客観的理由と利他主義
第IX章 利他主義──直観的問題
第X章 客観的理由
第XI章 独我論、乖離、そして非個人的観点
第XII章 客観的理由の解釈
第XIII章 帰結
第XIV章 結論
注
監訳者解説[蔵田伸雄]
監訳者あとがき
索引