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タイトル |
北川民次 メキシコから日本へ(キタガワタミジメキシコカラニホンヘ) |
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「元来美術は精神を燃え立たせ、抵抗の力を与え、勝利への道を拓く可きものなのだ」。
革命期のメキシコで学び、帰国後は日本社会の現実を常に批判的精神をもって見つめつつ、新しい芸術のあり方を模索した北川民次。その類まれなる創造の軌跡を、メキシコの画家との交流や美術運動との関わり、壁画や絵本制作への情熱、美術教育家としての思想や方法論など、多彩な側面からたどる。
(生誕130年記念出版/名古屋市美術館・世田谷美術館・郡山市立美術館巡回展公式カタログ/一部バイリンガル)
ごあいさつ Foreword
越境するヒューマニストーー北川民次の制作をめぐって(勝田琴絵)
[図版 Catalogue]
1 民衆へのまなざし Painting Ordinary People
❖Column 01 ニューヨークでの北川民次
2 壁画と社会 Murals and Society
❖column 02 メキシコ壁画運動と北川民次
❖column 03 藤田嗣治との交流
3 幻想と象徴 Fantasy and Symbolism
❖column04 『コンテンポラネオス』に登場した画家たち
4 都市と機械文明 The City and the Machine Age
❖column 05 ジョン・マリンの都市風景
❖column 06 メキシコの前衛「エストリデンティスモ」
5 美術教育と絵本の仕事 Work in Art Education and Picture Books
❶前衛運動と版画 The Avant-Garde and Printmaking
❖column 07 グループ「¡30-30!」とホセ・グアダルーペ・ポサダの再発見
❷メキシコ野外美術学校 Mexican Open-Air Schools of Painting
❖column 08 1920-30年代メキシコの美術教育
❸戦時中の絵本制作 Wartime Production of Picture Books
❖column 09 戦時統制下の絵本制作と北川民次
❹新しい児童美術の実験 Innovation and Experimentation with Children’s Art
❖column 10 名古屋動物園児童美術学校
エピローグ 再びメキシコへ Epilogue: Back in Mexico
❖column 11 北川民次のアトリエーー瀬戸の保存活動
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[論考 Essays]
北川民次とともにあった「アメリカ」--進歩主義教育との接点に着目して(西郷南海子)
1920年代メキシコの「民衆の表現」と北川民次へのまなざしーー雑誌『フォルマ』を中心に(塚田美紀)
「素材」との対話ーー北川民次の絵画制作(新田量子)
[北川淑子インタビュー]義父・北川民次のこと(聞き手・編集:塚田美紀+勝田琴絵)
[資料編 Appendix]
文献採録(勝田琴絵 編)
メキシコの日本人画家〔1928年〕(フランシスコ・ディアス・デ・レオン/長野太郎 訳)
メキシコの革命的芸術家たちによる抗議文〔1928年〕(¡30-30! /長野太郎 訳)
メキシコ・インディアンの児童画〔1940年〕(北川民次/勝田琴絵 訳)
童画への考察〔1943年〕(北川民次)
新しい神様 --壁画とタブローに就てーー[1953年〕(北川民次)
壁画制作者の立場から〔1960年〕(北川民次・矢橋六郎)
トマトビルの壁画制作〔1962年〕(北川民次)
メキシコの版画〔1977年〕(北川民次)
北川民次 久保貞次郎宛 書簡抄(勝田琴絵 編)
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年譜(新田量子+勝田琴絵 編)
主要文献目録(塚田美紀 編)
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作品リスト List of Works