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タイトル |
ベートーヴェンと大衆文化(ベートーヴェントタイシュウブンカ) |
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20世紀のメディアの中でベートーヴェンはどのように表現されてきたのか。ロマン・ロラン、宮沢賢治、『大菩薩峠』、「題名のない音楽会」など、文学作品から映画、教材、テレビ番組に至るまで、さまざまな位相で大衆文化へと拡散していった「ベートーヴェン像」に迫る。
音楽領域を超えたベートーヴェン受容史の新たな在り方を提示するとともに、ベートーヴェンが現代文化の中で担っている役割を通して、20世紀文化史にこれまでにない視点で一石を投じる。[春秋社音楽学叢書]
はじめに
第1章 一〇〇年前のベートーヴェンーー研究史に見る潮流の変化(沼口隆)
第2章 映画とベートーヴェンーー1920〜30年代の断片化と神話化(白井史人)
第3章 ロマン・ロランのベートーヴェン神話ーーフランスから日本へ(安川智子)
コラム1 『ロマン・ロラン全集』の中のベートーヴェン(ジル・サン゠タロマン/安川智子訳)
第4章 子どもとベートーヴェンーー近代日本の教育現場における逸話「月光の曲」(山本耕平)
第5章 『大菩薩峠』とベートーヴェンーー大衆・民衆の芸術とは何か(齋藤桂)
第6章 小沢昭一の「ベートーヴェン人生劇場〈残侠篇〉」--『題名のない音楽会』における日本の伝統音楽・伝統芸能の役割(鈴木聖子)
コラム2 テレビ番組「題名のない音楽会」の現場から(大石泰)
第7章 《田園交響曲》と『セロ弾きのゴーシュ』---ベートーヴェン、宮沢賢治、高畑勲(土田英三郎)
コラム3 宮沢賢治のベートーヴェン百年祭(木村直弘)
おわりに
参考文献
関連年表