|
タイトル |
天皇諡号が語る 古代史の真相(テンノウシゴウガカタルコダイシノシンソウ) |
|
天皇の死後に贈られた名を「諡号」という。このうち、「神武」「応神」「推古」「天武」といった漢字二文字のものを漢風諡号といい、『日本書紀』や『古事記』が完成した八世紀初頭には存在していなかった。漢風諡号は、いつ、誰によって、何のために贈られたのか。これまでの通説では、単に「漢籍から美字や好字を集めたもの」と片づけられてきたが、それは、後世の人に向けて「隠された歴史を暴露する」ために生みだされた秘密の鍵だったのである。いま、四つの諡号の意味を知ることで、神武天皇から聖武天皇にいたる壮大な古代の通史が復元された。