『陰陽師』『魔獣狩り』『神々の山嶺』……
現代伝奇の旗手が描く誰も知らなかった信長の顔!
「これで、おもしろいものにならなかったら、
物語作家失格である。」--著者あとがきより
織田信長は十幾つの秋、不可思議にも牛をひと呑みにする、飛び加藤なる漢と出会った。以来、信長は奇怪なあやかしどもに向き合うたび、それを明らかにする。数え六つの幼き松平竹千代と、河童を捕らえんとした折にはともに淵に入ることもした。やがて濃姫を妻に迎え、妖刀あざ丸の祟りを確かめた信長は、父の死に臨み、ついに来世への疑いを口にしたのだった!