|
タイトル |
遺す言葉 「寂庵だより」2017-2008年より(ノコスコトバ ジャクアンダヨリ ニセンジュウナナ ニセンハチネンヨリ) |
|
誰かを幸せにするために
よく動き、よく働いた。
寂聴さんが編集長を務めた「寂庵だより」から
2008年から2017年までの晩年の随想、10年分を収録。
これはもう、生きすぎたケジメをつけなければならぬ時がきたと覚悟を決めた。
決めたものの、その実行が以前のようにさっさとできないのである。
遺書も書けていないし、身辺整理も何一つ出来ていない。
このままでは死にも出来そうにない。(「生きすぎたケジメ」より)
「寂庵だより」を始めたのは私が64歳の時で
出家から13年が経っていたーー。
もう、今夜死んでも不思議ではない年齢だ。
今となっては、何も思い残すことはない。
書き足りない想いもない。
出家したおかげで、あの世を私は信じている。
あの世で、先に逝ったすべての人に
再会できると信じている。(「法臘四十歳」より)
目次
一 定命尽きるまでー二〇一七年
二 今日もまだ生きているー二〇一六年
三 長い入院生活を経てー二〇一五年
四 闘病、骨折…困難の一年ー二〇一四年
五 人生最後、九十歳の大革命ー二〇一三年
六 丈夫な体、元気の秘訣ー二〇一二年
七 東日本大震災を経験してー二〇一一年
八 今が一番、いきいきしているー二〇一〇年
九 よく動き、よく働いたー二〇〇九年
十 八十代の暮らしではない忙しさー二〇〇八年