国内では高齢化による労働力不足などの要因から農業が大きな岐路に立たされる一方で、世界では爆発的人口増加や紛争、自然災害などで、何億もの人々が食糧不足や飢えに苦しんでいる。これらの課題を解決する切り札として、先端科学技術やデータの活用によるスマート農業が注目を集めている。この新しい農業の国内外における具体的な取り組み事例や課題、将来展望を、図版や写真、イラストを使ってやさしく解説するシリーズ第11弾。
〔本書の特色〕
◇食料生産と消費の現状と課題
近年、日本のみならず、世界中で注目を集めるスマート農業やフードテック。その背景にある、日本と世界が直面する農業と食に関する課題を、図表を使いながら丁寧に概説。
◇スマート農業とアグリテックの定義と政策
日本における農業政策と農業技術群(アグリテック)のフル活用により、システム・成長戦略としてスマート農業の社会実装が推進されてきた状況を整理し、平易に図解。
◇先端科学技術の活用による農業技術革新
AIやロボティクスなど、先端科学技術の活用による農業DX、スマート化の実例を、具体的な野菜・果物の品種やドローン・アシストスーツ・端末などの機器類を挙げながら紹介。
◇農業と食の技術革新
IoTやビッグデータなどのデジタル技術を土台に、遺伝子組み換えやゲノム編集などのバイオテクノロジーを活用した、鮮度・品質保持、高付加価値化を志向する革新技術を解説。
◇これからの農業と食のあるべき姿
日本型農業を脱する先進事例をふまえ、農業経営における人材育成、基礎研究・知的財産の重要性、資源保護など、未来の農業と食が目指すべき姿をグローバルな視点で提起。