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タイトル |
美しいトマトの科学図鑑(ウツクシイトマトノカガクズカン) |
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トマトの品種は、日本で登録されているものだけで300種類を超えます。
「好きな野菜ランキング」では、かならず上位に顔を出す、みんなが大好きなトマト。種苗メーカーも毎年、新しい品種を開発して競争にしのぎを削っています。
スーパーで売られるときには、残念なことに品種が記されていることはあまりありません。しかし、トマトのそれぞれの品種には、見た目も味も大いに個性があります。わたしたちがトマトと聞いて思い浮かべるのは、ぽってり丸く、赤い色をしたトマトですね。しかしトマトには細長いもの、深いひだをもつもの、赤、黄、オレンジ色から黒色まで、さまざまな色や形があります。
また、味も、甘みを追求したもの、酸味が強いもの、生食に向くもの、調理に向いているものなど、いろいろあります。個性の宝庫と言ってもよいでしょう。
この本ではその中からトマトの品種50種を選んで、かわいいトマトの姿を美しい写真で表現します。トマトはすべて東京大学の田無の農場で育てたもので、育てたのは本書の著者のひとりである矢守航・東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。うま味、酸味、季節と味の関係など科学分析もおこなっています。
そしてなんと言ってもこの本の魅力は、みずみずしいトマトの写真です。茎や果実の「うぶ毛」まで見えるかわいく美しい精細な写真は、ぱらぱらページをめくっているだけで時間を忘れてしまいそうです。