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タイトル |
新・地図のない旅 1(シンチズノナイタビ1) |
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「地図のない旅」というのは、いわば私の生き方そのものだ。
……あちこちの街で暮らし、この先もどうなるかわからない。「地図のない旅」は、これからも続くのだろうか。
(「あとがき」より)
90歳を迎えた著者が「人生百年時代」という未知の旅を前に、日々の思いを綴る。
出会う人々との何気ない会話、体とのつきあい方、ふとよみがえる記憶……。
変わり続ける日常を、新たな視点で見つめ直す69のエッセイ。
【もくじ】
第?部 日常への旅
扁平足と「わらじ足」/二歩近づけば二歩さがる/健康は命より大事か/「マサカ」と呟きながら/これもサギ、あれもサギ/川柳と日本人のこころ/人はカラダと二人連れ/人生、適当も悪くない/お世辞とハサミは使いよう/趣味としての養生とは/右往左往しつつ生きる/縮む体と縮まぬこころ/医師と患者のあいだには/いま験されていること/人はなぜ忘れるのか/メダカよ、元気に泳げ/現代の臨終行儀とは/最終ランナーの呟き/読めても書けない字/百歳人生と百億人口/手垢、目垢のありがたさ/琴線に触れる言葉/……
第?部 記憶への旅
私たちが相続するもの/語ることと聞くことと/井上ひさしさんと靴下/「不語似無憂」という言葉/美空ひばりと羽仁五郎/私は古い物を捨てない/お国訛りはなおらない/どんな時代にも人は/歌いながら歩いてきた/おれはしみじみ馬鹿だった/酒はこれ忘憂の名あり/ズボンの幅と消費税/蓮如の伝承の残したもの/『青春の門』の五十年/外国語の瞬間上達法/ふるさとに歌ありて/インドに呼ばれる人たち/喫茶店とカフェの時代/明治も今も変わらない/面授の師、その他の師/昭和歌謡の裏おもて/馬に失礼な言いかた/……
あとがき
【著者紹介】
1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『?如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。