|
タイトル |
新版 死を想う(884)(シンパン シヲオモウ) |
|
《目次》
まえがき 石牟礼道子
第一章 飢えと空襲の中で見たもの
パーキンソン症候群──読めなくなる、書けなくなる/声が出なくなるかもしれない
食べ物をつくれないのが不自由
石牟礼さんの印象に残っている死についてうかがいたい/飢えの経験/水俣の空襲
人間ってこんなものか/物資不足と竹槍訓練
そのころ、お年寄りはどうしてましたか
お年寄りも「この世に用があって生きている」
第二章 印象に残っている死とは
祖母の死/あの世は「良か所」/祖父・松太郎
父の死──猫のミーを懐に入れて、ぽとんと/いい死に方をした父
父は殺されたぽんたの解剖に立ち会った/『苦海浄土』を書く前に解剖に立ち会う
ぽんたの事件に死の実相を見た/行き倒れの人の死/一人で死ぬのは寂しかけん
お名残惜しゅうございます/父の葬儀/お母様のこと
「勉強しておけば道子に加勢できたのに」
第三章 それぞれの「願い」
『あやとりの記』──流々草花/お経はどこで習いましたか/『正信偈』を唱える
『梁塵秘抄』につながっていく/後白河院と白拍子/お能の魅力
いじめられっ子の味方をしてきた
父と母の老いと病気に向き合うと『梁塵秘抄』が現われる
後白河院が『梁塵秘抄』に込めた願い/景戒が『日本霊異記』に込めた願い
石牟礼さんの願いとは/宗教とは
「そらのみじんにちらばれ」──宮沢賢治との共通点/石牟礼さんの愛唱歌
自分が死ぬということ/寝たきりの母が「生きたい」と言う/自殺を考えたこと
弟の死/自分は半端な人間で
第四章 いつかは浄土へ参るべき
『梁塵秘抄』を飛び飛びに読む/「我等も終には仏なり」/「よろづの仏に疎まれて」
仏様と乞食さん/「勧進どん」への施し/「いつかは浄土へ参るべき」
自分は浄土へ参るのか/良か夢なりとも、くださりませ──七夕の願い
「遊ぶ子供の声聞けば」/「囃せば舞い出づる蟷螂、蝸牛」
伊藤さんの好きな法文歌/「人の音せぬ暁に」/『あやとりの記』のお経を唱える
あとがき 伊藤比呂美
増補 詩的代理母のような人ほか一編
満ち潮ーー解説がわりの献詩
詩的代理母のような人