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タイトル |
病い、内なる破局(ヤマイウチナルハキョク) |
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自分自身が失われてしまったという感覚をもつ人の苦しみを前にして、いかなる言葉が、いかなる身ぶりが可能だろうか。病いが人を深く揺さぶる時、この同一性の傷を治療することは可能だろうか。患者が自己の風合いを取り戻すことを支援する協働的な営みとしての「治療」の可能性と、「回復」への希望を現実のものにしようとする実践から、ケアの哲学に新たな地平を切り開く。
自分が自分でなくなることの傷
1 病いと同一性
2 自分を見失う苦しみ
3 見知らぬ身体
4 他人の顔
5 存在論的動揺
6 新しい自己の習慣としての治療
謝辞
訳者あとがき
参考文献