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タイトル |
文化の場所 〈新装版〉(ブンカノバショ) |
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植民地支配の過去を都合よく忘却してきた者たちと、忘れたくとも忘れ得ない者たちとを、歴史の文脈の中で出会わせ、周縁化された「他者」や、抑圧されたマイノリティの声を歴史からすくいとる作業としてのポストコロニアリズムに、不可避の戦略と指針を提示する。サイード、スピヴァグとならび〈ポストコロニアル理論御三家〉の一人とされるバーバの主著。
謝辞
序章 文化の場所
第一章 理論へのこだわり
第二章 アイデンティティを問う
──フランツ・ファノンとポストコロニアルの特権
第三章 他者の問題
──ステレオタイプ・差別・植民地主義言説
第四章 擬態と人間について
──植民地言説のアンビヴァレンス
第五章 ずらされた礼節/こずるい市民たち
第六章 まじないになった記号
アンビヴァレンスと権威について── 一八一七年五月、デリー郊外の木陰にて
第七章 古層の表現
──文化的差異と植民地的無意味
第八章 国民の散種
──時間、語り、近代国民国家の周縁
第九章 ポストコロニアルとポストモダン
──行為媒体(エージェンシー)の問題
第一〇章 パンのみにて
── 一九世紀中葉における暴力の記号
第一一章 新しさはいかに世界に登場するか
──ポストモダンの空間、ポストコロニアルな時間、文化翻訳の試練
第一二章 結論
──「人種」、時間、近代の書き直し
訳者あとがき
邦訳文献一覧
原注
索引