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タイトル |
社会理論と社会構造 新装版(シャカイリロントシャカイコウゾウ) |
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T.パースンズとならんでアメリカ社会学理論の最高峰に立つ著者の主著である。第一部の「社会理論」では、従来社会学界で見られた“無計画な経験主義”的傾向をもつ社会調査と、他方における壮大な、しかし検証不能な抽象的一般理論を批判しながら、“中範囲Middle rangeの理論”の必要を提示して、社会理論と社会調査の綜合を構想する。しかも著者は、その分析の範例を提示しているのである。またここでは併せて、社会学・社会人類学・社会心理学の関係も明示され、研究者に有益な示唆を与えよう。第二部では現代社会の典型事例である、アノミー・官僚機構・準拠集団・パーソナル・インフルエンスなどの分析を試み、デュルケム、ウェーバーらの遺産を継承しつつ“知識における累積”のみごとな実例を示す。第三部「知識社会学とマスコミュニケーション」第四部「科学の社会学」はともに社会とイデオロギーの関係を扱い、“思想の経験的分析”の道を拓いた。豊かな知識、構想の巧みさ、鋭い観察ー本書は読者の思考にimaginationとcreationの刺戟を与えずにはいないだろう。