次女でありながら跡見家の再興を託され、猿が辻の変・朔平門外の変や天誅組の変など幕末の動乱を目の当たりにし、激動の明治を駆け抜けた跡見花蹊。跡見学園の学祖は学者・教育者としてはもちろん、絵画や詩文、書法にも長けていた。興味深い生涯を送った花蹊だが、一般にはほとんど知られていない。そこで本書は、花蹊記念資料館が所蔵する数々の史料・資料もふんだんに用い、様々な顔を持つ花蹊の激動の生涯を紹介する。
はじめに
第1章 跡見花蹊の誕生
1 瀧野と跡見家
2 木津村と瀧野時代の花蹊
3 瀧野から花蹊へ
第2章 幕末・維新の動乱のもとで
1 大坂三郷中之島時代
2 京師時代
3 新都東京へ
第3章 教育者花蹊
1 「跡見学校」開校
2 花蹊の学校教育
3 跡見女学校の新時代
4 さらなる充実をめざして
第4章 生涯と功績と
1 晩年の慶祝
2 教育功労者として
3 花蹊永眠
第5章 花蹊が遺したもの/花蹊を継ぐもの
1 跡見李子と跡見女学校
2 学校法人跡見学園
引用・参考文献
跡見花蹊の書画作品
おわりに
跡見家略系譜
跡見花蹊(跡見学園)略年譜
人名・事項索引