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タイトル |
max-plus代数とその応用(マックスプラスダイスウトソノオウヨウ) |
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定評ある入門書“Max Plus at Work”の待望の邦訳.
最大化(max)と足し算(plus)を演算規則とする「max-plus代数」は「トロピカル代数」ともよばれ,数理工学やシステム工学といった工学分野,応用数学や代数幾何学といった数学分野,さらには情報科学や経営学など,さまざま分野で用いられています.本書は,max-plus代数をはじめて学ぶ方や,自身の専門分野に応用してみたい方へ向けて,理論の初歩から具体的な応用事例までていねいに解説しています.
◆本書の構成
第1部では,max-plus代数の基本的な理論を解説します.初歩的な計算例を交えながらていねいに進めているので,数学を専攻しない方でも読みこなすことができます.
第2部では,現実的な応用例として,オランダの南高速線(HSL)を取り上げます.具体的な問題をモデル化するために必要なペトリネットについても,初学者向けに解説しています.max-plus代数を現実にどのように応用するかを学ぶことができます.
第3部では,ランダムなシステムや,最小化(min)を含むシステム,連続的なシステムなど,通常のmax-plus代数では扱えない問題を解析する手法を学ぶことができます.より発展的な解析を行いたい方に役立つ内容になっています.
[原著]Max Plus at Work - Modeling and Analysis of Synchronized Systems: A Course on Max-Plus Algebra and Its Applications (Princeton University Press, 2006)
第0章 序章
第1部 max-plus代数
第1章 max-plus代数
第2章 スペクトル理論
第3章 周期的挙動とサイクルタイムベクトル
第4章 定性的な漸近挙動
第5章 既約行列に対する固有値問題の数値解法
第6章 可約行列に対する固有値問題の数値解法
第2部 ツールと応用
第7章 ペトリネット
第8章 max-plusモデルで捉えるオランダ鉄道のネットワーク
第9章 遅延,安定性指標とネットワーク全体に対する結果
第10章 容量に関する評価
第3部 拡張
第11章 確率論的max-plusシステム
第12章 min-max-plusシステムとさらなる一般化
第13章 ネットワーク上の連続的で同期した流れ