会社法制定前後より，会社法学においては研究対象・方法について大きな変化が現れている。その変化を捉えて，テーマを選定，体系的に整序し，各テーマについて深く掘り下げた。現行法制定に深く関わった編者のもと，第一線で活躍する学者と実務家が執筆した。 1　総　論　上場会社の株主（江頭憲治郎） 　CSRと会社法（野田　博） 　親子会社とグループ経営（神作裕之） 　ベンチャー企業とベンチャー・キャピタル（宍戸善一） 2　株　式　種類株式（森田　果） 　振替株式制度（神田秀樹） 　反対株主の株式買取請求権（川島いづみ） 3　機　関　株主総会（中西敏和） 　監査役会と三委員会と監査・監督委員会（前田雅弘） 　役員の報酬（伊藤靖史） 　役員の責任──経営判断の原則の意義とその射程（大杉謙一） 4　会　計　IFRSと会社法会計（秋葉賢一） 　会計監査・内部統制監査（弥永真生） 5　資金調達　募集株式の発行等（中東正文） 　資金調達方法の多様化（大崎貞和） 6　M&A　M&Aにおける契約法理の現状と諸課題（武井一浩） 　M&Aに関する少数株主と会社債権者の保護（山本爲三郎） 　公開買付規制の理論問題と政策問題（黒沼悦郎） 　敵対的企業買収と防衛策（松井秀征） 7　持分会社・法人格のない企業形態 　新しい企業形態──合同会社・投資事業有限責任組合・有限責任事業組合（棚橋　元）