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タイトル |
采女 なぞの古代女性(ウネメ ナゾノコダイジョセイ) |
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律令で定められた古代の女官、采女(うねめ)。地方エリート層出身の女性が「天皇に献上された美女」や遊女へとイメージが形成されていったのはなぜか。外交の一端を担い海を渡った采女や『天寿国繍帳』銘文に見える「大女郎」など、歴史書や文学作品の記述をもとに律令前史における宮廷女性の実像に迫り、従来のゆがめられた〈采女幻想〉から解き放つ。
幽玄の采女像ープロローグ
采女の「姧」と雄略天皇
胸方神への派遣と「姧」
神事でのタブーと「姧」
「大悪天皇」雄略の怒り
采女の「貢」とは何だったのか
贖罪の采女日之媛の物語
律令の「貢」
海を渡る采女
吉備上道采女大海の物語
古代の女性外交官と采女適稽女郎
東アジアの女郎と采女
敬称としての「女郎」
日本の女郎と采女
『天寿国繍帳』の采女と大女郎
中国王朝の采女
『天寿国繍帳』の采女と大女郎
采女の虚像と実像
矛盾する采女像
書き換えられた采女像
幻想を乗り越えてーエピローグ
あとがき
参考文献