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タイトル |
養子縁組を考えたら読む本(ヨウシエングミヲカンガエタラヨムホン) |
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養子当事者の著者によって書かれた真実の物語。読者は、子どもの心模様を追体験し、育てる親の驚きや不安を味わい、頭だけではなく全身で養子の子どもの置かれた状況を理解することができるだろう。養子を迎えようとする人だけでなく、その支援者にも必読の書。
はじめに
日本語版刊行に寄せて
第一部 子どもの目から見た養子縁組
1 隠されていた喪失
2 あなたの子どもの心の世界へ入ること
第二部 あなたに知って欲しい20のこと
1 養子にくる前に深い喪失感に苦しみました。あなたのせいではありません。
2 私には養子縁組の喪失体験で生じた特別なニーズがあります。私は、そのことを恥じなくてもよいことを、教えてもらう必要があります。
3 喪失を悲しまなければ、あなたや他の人たちからの愛情を受けとる私の能力は、妨げられてしまうでしょう。
4 私の癒されていない悲しみが、表面的にはあなたへの怒りとして現れるかもしれません。
5 喪失を悲しむのに、あなたの助けが必要です。どうやったら、私が養子であることについての感情に触れ、その感情を確かめることができるのかを教えてください。
6 私が産みの家族について話さないからといって、それは産みの家族のことを考えていないということではないのです。
7 あなたに、私の産みの家族についての、会話の口火を切って欲しいのです。
8 私は、私の受胎と誕生、そして家族の歴史の真実を知る必要があるのです。その詳細が、どんなに苦痛に満ちたものであっても。
9 私が悪い赤ちゃんだったから、産みのお母さんが私を他人にあげてしまったのではないかと怖れています。あなたに、この毒のような恥の感情を捨てる手伝いをして欲しいのです。
10 あなたが私を、捨てるのではないかと怖れています。
11 私は本当の私よりも「完全」に見えるかもしれません。私が隠している部分を明らかにするのをあなたに助けてもらう必要があります。私のアイデンティティのすべての要素を統合できるように。
12 私は私自身に力があるという感覚を、獲得する必要があります。
13 見た目もすることも、あなたにそっくりだと、どうか言わないでください。私たちの違いを認めて、あなたに祝って欲しいのです。
14 私の自己を確立させてください……でも、あなたから切り離さないでください。
15 私が養子であることについて、私のプライバシーを尊重してください。私の了承なしに、他の人に言わないでください。
16 誕生日は私にとって、つらい日かもしれません。
17 自分の診療記録を完全に知らないことは、ときには、苦痛の種になります。
18 私は、あなたの手に余る子になるのではないかと、怖れています。
19 私が恐怖心をとても不快なやりかたで吐きだしたときには、粘り強く私と一緒にいて、賢明なやりかたで応えてください。
20 たとえ私が生まれた家族を探そうと決断しても、私はいつもあなたがたに私の親でいて欲しいのです。
監訳者から皆様へ
訳者あとがき
特別養子縁組の情報参照先
参考文献
著者・監訳者・訳者略歴